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ウエスの処分方法は?産業廃棄物としての正しい処理・廃棄手順を解説

ウエスの処分方法風景

事業活動で油や化学薬品などを拭き取ったウエスは、産業廃棄物として法令に準拠した適切な処理が求められます。 ウエスそのものではなく、付着した物質によって廃棄物の種類が判断されるため、分別や保管方法には注意が必要です。 誤った捨て方をすると罰則の対象となる可能性もあるため、正しい廃棄の方法を理解することが不可欠です。 本記事では、ウエスを産業廃棄物として処分する際の分類や、具体的な処理手順、注意点を解説します。

そもそもウエスとは?事業活動で使えば産業廃棄物に

ウエスとは、機械のメンテナンスや清掃などで、油汚れや塗料、薬品などを拭き取るために用いられる布切れのことです。 古着や古布を再利用して作られることが多く、様々な現場で活用されています。 家庭から出る布切れは一般的に可燃ゴミとして処分できますが、事業活動で使用され、特に油分や化学物質が付着したウエスは産業廃棄物(産廃)に該当します。 事業活動に伴って生じたゴミは、廃棄物処理法に基づき、排出した事業者の責任において適正に処理する義務があります。 そのため、一般家庭のゴミと同じ方法で捨てることはできません。

ウエスの廃棄物分類は付着した物質によって決まる

ウエスを廃棄する際、その分類はウエス自体(廃繊維)ではなく、何が付着しているかによって決定されます。 例えば、機械油を拭き取った場合は「廃油」との混合物、塗料を拭き取った場合は「汚泥」との混合物として扱われるのが一般的です。 このように、付着した物質の種類に応じて産業廃棄物の品目が変わるため、適切な処理方法を選択するためには、まず正確な分別が不可欠です。 異なる種類の廃棄物が混ざると処理が困難になるだけでなく、法令違反につながる恐れもあります。

機械油や塗料を拭き取ったウエス:「廃油」や「汚泥」との混合物

機械のメンテナンスで鉱物性油や潤滑油、洗浄油などを拭き取ったウエスは、産業廃棄物の「廃油」と「廃繊維」の混合物として扱われます。 また、工場などで使用される水性・油性の塗料や有機溶剤などが付着したウエスは、「汚泥」と「廃繊維」の混合物に分類されることが一般的です。 これらのウエスを処分する際は、廃油や汚泥の処理許可を持つ専門業者に委託する必要があります。 特に引火性の高い油や溶剤が付着している場合は、自然発火のリスクも伴うため、保管方法にも十分な注意が求められます。 廃棄する際は、他の廃棄物と混ざらないよう、分別を徹底することが重要です。

廃酸・廃アルカリを拭き取ったウエス:「廃酸」「廃アルカリ」との混合物

金属の洗浄や化学実験などで使用した酸性の液体を拭き取ったウエスは「廃酸」、アルカリ性の液体を拭き取ったウエスは「廃アルカリ」との混合物として分類されます。 これらの液体は腐食性や人体への有害性が高いものが多く、取り扱いには細心の注意を払わなくてはなりません。 pH値によっては「特別管理産業廃棄物」に該当し、その場合はより厳格な収集運搬・処分の基準が適用されます。 排出事業者は、使用した薬品の性質を正確に把握した上で、他のウエスとは明確に分別し、専用の容器で安全に保管することが不可欠です。 処理を委託する際も、廃酸・廃アルカリの取り扱い許可を持つ専門業者を選ぶ必要があります。

PCBが付着したウエス:「特定有害産業廃棄物」として厳重に処理

PCB(ポリ塩化ビフェニル)は、かつて変圧器やコンデンサなどの絶縁油として広く使用されていましたが、強い毒性を持つことから現在は製造・輸入が禁止されています。 このPCBが万が一付着したウエスは、廃棄物処理法において最も厳格な管理が求められる「特定有害産業廃棄物」に分類されます。 通常の産業廃棄物とは異なり、収集運搬から中間処理、最終処分に至るまで、特別な基準を満たした許可業者でなければ取り扱うことができません。 漏洩しないように厳重に梱包し、法律で定められた方法で確実な処理を行う必要があります。 排出事業者は、PCB廃棄物を適切に管理・処分する重い責任を負います。

ウエスを産業廃棄物として処分する際の3つの注意点

ウエスを産業廃棄物として処分する際には、法令を遵守し、環境汚染や事故を防ぐためにいくつかの重要な注意点があります。 付着物に応じた正しい分別、安全な保管方法の徹底、そして許可を持つ信頼できる処理業者への委託が主なポイントです。 これらのプロセスを一つでも怠ると、不法投棄とみなされて厳しい罰則が科される可能性があります。 事業者が責任を持って正しい捨て方を実践し、廃棄物処理のフローを管理することが不可欠です。

注意点1:付着物に応じてウエスを正しく分別する

ウエスを処分する上で最も基本的な注意点は、付着物に応じて正しく分別することです。 油が付着したもの、塗料が付着したもの、化学薬品が付着したものなど、ウエスは発生源ごとに分けて管理する必要があります。 異なる種類の液体が付着したウエスを一つの容器に混ぜてしまうと、それぞれの性質に適した処理ができなくなり、処理コストの増大や引き取り拒否につながる可能性があります。 また、互いに反応して有毒ガスが発生したり、発火したりする危険性も否定できません。 排出事業者の責任として、現場での分別ルールを明確に定め、従業員に周知徹底させることが求められます。

注意点2:飛散や流出を防ぐため密閉容器で保管する

有害物質や引火性の液体が付着したウエスは、処理業者に引き渡すまで安全な方法で保管する義務があります。 保管する際は、ドラム缶やペール缶のような、蓋が付いていて密閉できる耐水性の容器を使用し、内容物の飛散や悪臭の発生、液体の流出を防ぎます。 特に油が染み込んだウエスは、酸化熱によって自然発火する危険があるため、通気性の悪い場所で大量に積み重ねることは避けるべきです。 また、廃棄物処理法に基づき、保管場所には産業廃棄物である旨や廃棄物の種類、管理者の連絡先などを記載した掲示板を設置することも定められています。

注意点3:許可を持つ信頼できる専門業者に委託する

産業廃棄物の処理は、都道府県などから「産業廃棄物収集運搬業」および「産業廃棄物処分業」の許可を得た専門業者に委託しなければなりません。 委託契約を結ぶ際には、業者の許可証を確認し、自社が排出しようとしているウエスの品目(例:廃油、汚泥)の許可を保有しているかを必ずチェックします。 無許可業者への委託は不法投棄につながり、委託した排出事業者も厳しい罰則の対象になります。 また、廃棄物の処理を委託する際は、マニフェスト(産業廃棄物管理票)を交付し、運搬から最終処分までの流れを正確に把握・管理することが法律で義務付けられています。

まとめ

事業活動で使用したウエスは、産業廃棄物として適切に処理する必要があります。 その廃棄方法は、付着した物質の種類によって大きく異なり、「廃油」「汚泥」「廃酸」「廃アルカリ」など、それぞれ該当する品目の混合物として扱われます。 特にPCBのような特定有害物質が付着した場合は、法律に基づいた極めて厳格な管理と処分が求められます。 排出事業者は、付着物に応じた正確な分別、飛散や流出を防ぐ安全な保管、そして許可を持つ専門業者への委託という一連の流れを徹底し、法令を遵守した廃棄を行う責務があります。

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