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残土(建設発生土)ってどんなもの?

工事現場の土の山

おかえり、ポリたん。
今日は、どこに行ってきたんだい?

ただいま!
今日は近くの公園に行ってきたよ!
そうそう、途中で大きな工事現場があって、すごい大きな土の山があったよ。

大きな工事には、いらない土がたくさん出るからね。
その山はいらない土を集めてできたものなんだ。

でも、あの土ってどうなるんだろう?
そこに置いておくわけにもいかないよね?

いい質問だね。
あれは「残土」と呼ばれていて、実は適正に処理しなければいけないんだ。

「残土」?どうやって処理するの?

じゃあ、今日は「残土」について詳しく説明していくよ。

「残土」とは

建設工事では、さまざまな副産物が発生します。その副産物の種類としては、「建設発生土」、「コンクリート塊」、「アスファルト・コンクリート塊」、「建設汚泥」、「建設発生木材」、「金属くず」、「紙くず」、「ガラスくず・コンクリートくずおよび陶磁器くず」、これらが混ざった「建設混合廃棄物」などがあり、これらを総称して「建設混合廃棄物」と呼ばれます。

残土とは、建設工事や土木工事などで発生した土砂のことを指し、正式名称は、「建設発生土」です。

「残土(建設発生土)」の取り扱い

建設現場から発生する土の中でも、山の掘削などから発生した廃棄物の混じっていない土は「建設発生土」に該当し、資源有効利用促進法に基づき再生資源として取り扱われます。
一方、基礎地盤の掘削などから発生した廃棄物が混じった土は「建設混合廃棄物」に該当し、「産業廃棄物」として取り扱われます。この場合でも、土とその他廃棄物に分別できる場合は、土は建設発生土として再生資源となり、廃棄物は産業廃棄物として処分されます。

「残土(建設発生土)」の種類

「残土(建設発生土)」は、地盤の強度を指すコーン指数や粒の大きさ、含水比などによって5つの区分に分けられ、状態に応じた方法で再利用されます。

「コーン指数」ってなに?

「コーン指数」とは、地盤の強さを表す指数です。
専用の測定器を用いて算出され、算出された数値が低いほど柔らかい土で、数値が高いほど堅い土です。
単位は「kN/㎡(キロニュートンパー平方メートル)」を用いられます。
地盤強度の判定や建設発生土の区分のほか、重機の走行に耐えられるかを判定する際にも利用されます。

第1種建設発生土

第1種建設発生土は「砂、礫(つぶて)及びこれらに準ずるもの」と定義されています。
またコーン指数は定められていません。
第1種建設発生土が砂や礫と同等の品質が保てている場合、
● 土地造成(宅地、公園・緑地)
● 道路用地の盛り土
● 工作物の埋め戻し
● 土木構造物の裏込め
● 河川の高規格堤防建設など
主に上記の方法で再利用されます。

第2種建設発生土

第2種建設発生土は「砂質土、礫質土及びこれらに準ずるもの」でコーン指数が800kN/㎡以上と定義されています。
第2種建設発生土が砂と同等の品質が保てている場合、
● 土地造成(宅地、公園・緑地)
● 道路用地の盛り土
● 工作物の埋め戻し
● 土木構造物の裏込め
● 河川の堤防建設など
主に上記の方法で再利用されます。

第3種建設発生土

第3種建設発生土は「通常の施工性が確保される粘性土及びこれに準ずるもの」でコーン指数が400kN/㎡以上と定義されています。
● 土地造成(宅地、公園・緑地)
● 道路用地の盛り土
● 工作物の埋め戻し
● 土木構造物の裏込め
● 河川の堤防建設など
主に上記の方法で再利用されます。

第4種建設発生土

第4種建設発生土は「粘性土及びこれに準ずるもの(第3種建設発生土を除く)」でコーン指数が200kN/㎡以上と定義されています。
● 土地造成(宅地、公園・緑地)
● 道路用地の盛り土
● 工作物の埋め戻し
● 土木構造物の裏込め
● 河川の堤防建設など
主に上記の方法で再利用されますが、第1種~第3種の土に比べると適正は低いです。

泥土

泥土は水分を多く含み、強度の低い泥状の土でコーン指数が200kN/㎡未満と定義されています。
再利用方法としては、土質を改良した上で、水面の埋め戻しに利用できます。

注意点として、ここで上げた「建設発生土の泥土」と「建設汚泥」は異なります。
前者は再生利用資源に該当し、後者は産業廃棄物に該当するため混在しないよう気を付けましょう。
国土交通省による建設汚泥の見分けのポイントは「標準仕様ダンプトラックに山積みができず、また、その上を人が歩けない状態をいい、この状態を土の強度を示す指標でいえば、コーン指数がおおむね200kN/m2以下または一軸圧縮強さがおおむね50kN/m2以下である。」とされています。

まとめ

今日は建設現場の土の山の正体についてお話ししたけど、わかってくれたかな?

ありがとう博士!
あの土の山は「残土」や「建設発生土」と呼ばれていて堅さや土の粒の大きさとかで
種類が違うんだよね。
そのあとはリサイクル!

そのとおり!
でも少しでもごみが混ざってしまうと、産業廃棄物になってしまうから気を付けないといけないよ。
特に「泥土」と「建設汚泥」は見分けが難しいから要注意!
普段「土」のことはあまり気にすることはないけど、状態に応じてちゃんとリサイクルや適正処分されているってことを知っておいてね。