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建設汚泥の処分と処理方法|産業廃棄物(産廃)としての流れを解説

建設汚泥の処分

“建設工事に伴って発生する建設汚泥は、法律に基づき産業廃棄物として適切に処理する必要があります。
建設汚泥は廃棄物処理法で細かく規定されており、排出事業者には適正な処理の責任が課せられます。
本記事では、建設汚泥の定義から、産業廃棄物としての処分方法、具体的な処理の流れ、費用相場、そして信頼できる業者の選び方までを網羅的に解説します。”

建設汚泥とは?産業廃棄物としての位置づけを解説

“建設汚泥は、建設工事現場から排出される泥状の物質で、廃棄物処理法において産業廃棄物に分類されます。
この廃棄物は、掘削工事や基礎工事、シールド工事など様々な工程で発生し、その性質によって取り扱いが異なります。
ここでは、建設汚泥の定義と、よく混同される残土との違い、そして産業廃棄物として分類される基準について詳しく見ていきます。”

建設汚泥と残土(建設発生土)の明確な違い

“建設現場で発生する土砂状の物質には、建設汚泥と残土(建設発生土)が存在しますが、両者は法律上の扱いが大きく異なります。
建設汚泥は、水分を多く含み粒子が細かく、コーン指数が200kN/㎡以下、または一軸圧縮強さが50kN/㎡以下の泥状のもので、産業廃棄物に該当します。

これには、セメントやベントナイトなどが混ざった無機汚泥も含まれます。
一方、残土は廃棄物ではなく、形状や性質が自然の土砂に近いもので、他の建設工事で再利用される有価物として扱われるのが一般的です。
両者の見分けは、これらの物理的な性状基準に基づいて行われ、適切な処分方法を選択する上で極めて重要です。”

汚泥が産業廃棄物に分類される基準

“建設現場から出る汚泥が産業廃棄物に分類されるか否かは、その性状によって判断されます。
具体的には、標準仕様ダンプトラックに山積みできず、その上を人が歩けないような状態の泥状の物質が該当します。
これは、コーン指数200kN/㎡以下、または一軸圧縮強さ50kN/㎡以下という数値基準で定義されています。

この基準を満たすものは建設汚泥と見なされ、廃棄物処理法に基づく産業廃棄物としての処理が義務付けられます。
この基準に当てはまらない、比較的固形状の土砂は建設発生土(残土)として扱われ、廃棄物ではなく資源として再利用の対象となります。”

建設汚泥の主な処分方法を3つ紹介

“建設汚泥の処分は、主に「埋立(最終処分)」「焼却(減量・無害化)」「リサイクル(資源化)」の3つの方法で行われます。
それぞれの処理方法には特徴があり、汚泥の性質や受け入れ先の状況によって選択肢が異なります。

環境負荷の低減や資源の有効活用の観点から、近年ではリサイクルが推奨される傾向にあります。
各処理方法の概要を理解し、適切な処分を選択することが求められます。”

埋立処分:最終処分場での処理

“埋立処分は、建設汚泥を最終処分場に直接埋め立てる方法です。
これは、他の処理方法が困難な場合や、リサイクルの基準を満たさない汚泥の最終的な受け皿となります。
まず、収集運搬された汚泥は中間処理施設で脱水などの減量化処理が施されることが多く、その後、管理型最終処分場へ運ばれ、環境への影響を最小限に抑えるための適切な管理のもとで埋め立てられます。

しかし、最終処分場の確保は年々難しくなっており、処分コストも高騰する傾向にあります。
環境負荷の観点からも、埋立処分は他の選択肢がない場合の手段と位置づけられています。”

焼却処分:熱を加えて減量化する処理

“焼却処分は、建設汚泥を焼却施設で燃やし、その体積を大幅に減らす処理方法です。
この方法の最大の利点は、汚泥の重量と容積を著しく減少させられる点にあり、最終処分場の延命化に寄与します。
焼却によって汚泥中の有機物が分解され、無機物のみが焼却灰として残ります。

この焼却灰は、埋め立てられるか、あるいは路盤材などの原料として再利用される場合もあります。
ただし、焼却処理を行うには専門の施設が必要であり、処理コストがかさむ傾向があります。
また、ダイオキシン類などの有害物質を管理するため、高度な環境対策が施された施設でなければなりません。”

リサイクル(再資源化):セメント原料などへの活用

“リサイクルは、建設汚泥を廃棄物として処分するのではなく、新たな資源として再利用する方法で、環境負荷が最も低い選択肢です。
代表的なリサイクル方法として、セメント原料化が挙げられます。
汚泥を乾燥させ、他の原料と混ぜて焼成することで、セメントの成分として活用します。

その他にも、焼成処理を施して軽量骨材や路盤材、埋め戻し材などを製造する技術も実用化されています。
これらの再生利用は、建設リサイクル法でも推進されており、持続可能な社会の実現に貢献します。
リサイクルを行うには、汚泥の成分が受け入れ基準を満たしている必要があり、事前に分析が求められることもあります。”

建設汚泥を処分するまでの具体的な流れ

“建設汚泥の処分は、廃棄物処理法に則って厳格な手順を踏む必要があります。
排出事業者は、発生現場での分別・保管から、信頼できる処理業者との契約、マニフェストの運用、そして最終処分に至るまで、一連のプロセスに責任を持たなければなりません。

この流れを正しく理解し、適正な処理を徹底することが、法令遵守と環境保全の観点から非常に重要です。”

ステップ1:発生現場での分別と適切な保管

“建設汚泥の適正な処理は、発生現場での管理から始まります。
まず、他の廃棄物と混ざらないように、汚泥を明確に分別することが不可欠です。
例えば、コンクリートがらや木くずなどが混入すると、後の処理やリサイクルが困難になり、コストが増加する原因になります。

分別した汚泥は、現場の敷地内で飛散したり、地下に浸透したりしないように、シートで覆う、専用の容器に入れるなどの適切な保管措置を講じなければなりません。
保管場所には、産業廃棄物である旨と管理者の連絡先を明記した掲示板を設置することも法律で定められています。
こうした初動の管理が、後の処理プロセス全体をスムーズに進めるための基礎を築きます。”

ステップ2:処理業者との委託契約の締結

“建設汚泥の処理を外部の業者に委託する場合、排出事業者は収集運搬業者および処分業者とそれぞれ書面で委託契約を締結する必要があります。
この契約は、廃棄物処理法で定められた義務であり、口頭での約束は認められません。
契約書には、委託する産業廃棄物の種類や数量、契約期間、処理料金、運搬の最終目的地、処分方法などを正確に記載します。

また、委託する業者が、取り扱う汚泥の種類と事業範囲について、都道府県知事などから正式な許可を得ていることを許可証の写しで確認することが極めて重要です。
この契約手続きを怠ると、排出事業者も罰則の対象となる可能性があります。”

ステップ3:マニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付と運用

“排出事業者は、建設汚泥の処理を委託する際、マニフェスト(産業廃棄物管理票)を交付しなければなりません。
マニフェストは、廃棄物の排出から運搬、最終処分までの流れを記録し、不法投棄を防ぎ、適正な処理が完了したことを確認するための伝票制度です。
紙マニフェストと電子マニフェストの2種類があります。

排出事業者は、汚泥を引き渡す際に収集運搬業者にマニフェストを交付し、運搬や処分が完了するたびに各業者から処理終了を記載したマニフェストの写しの送付を受けます。
最終処分が完了したことを示すE票が返送されてきたら、すべての処理工程が終了したことになります。
この一連の票は5年間の保管義務があります。”

ステップ4:収集運搬から中間処理・最終処分まで

“排出事業者から委託を受けた収集運搬業者は、マニフェストと共に建設汚泥を現場から搬出します。
汚泥は、飛散や流出がないように専用の車両で運搬され、契約に基づいた中間処理施設へ持ち込まれます。
中間処理施設では、脱水、焼却、造粒固化などの処理が行われ、汚泥の減量化や安定化、再資源化が図られます。

リサイクルされる場合は、ここでセメント原料や改良土などに加工されます。
リサイクルできない残渣や、もとから埋立処分される汚泥は、最終的に管理型最終処分場へ運ばれて埋め立てられます。
排出事業者は、マニフェストを通じて、委託した汚泥が契約通りに中間処理され、最終処分まで確実に完了したことを最後まで確認する責任を負います。”

建設汚泥の処分にかかる費用の目安

“建設汚泥の処分費用は、その性状や量、地域、選択する処理方法によって大きく変動します。
一般的に、1トンあたりの単価で計算されることが多いです。
費用には、収集運搬費と処分費が含まれ、リサイクル可能な汚泥は比較的安価に、処理が困難なものは高価になる傾向があります。

ここでは、処分費用の相場と、その価格を左右する要因について解説します。”

処分費用を左右する主な要因とは

“建設汚泥の処分費用は、複数の要因によって決まります。
最も大きな要因は汚泥の含水率で、水分が多いほど重量が増し、1トンあたりの処理単価も高くなる傾向があります。
また、汚泥に含まれる成分も重要で、有害物質が基準値を超えて含まれている場合は、特別な処理が必要となり費用が大幅に上昇します。

処分方法の選択も価格に影響し、リサイクルは埋立処分よりもコストを抑えられる場合が多いです。
さらに、処分場までの運搬距離も収集運搬費として加算されるため、現場と処理施設の立地関係も無視できません。
これらの要因が複合的に絡み合うため、正確な費用を把握するには、複数の処理業者から1トンあたりの単価だけでなく、総額で比較検討することが必要です。”

信頼できる建設汚泥処理業者の選び方

“建設汚泥の処理を委託する業者の選定は、コンプライアンス上極めて重要です。
不適切な業者に委託してしまうと、不法投棄などのトラブルに巻き込まれ、排出事業者も責任を問われるリスクがあります。

信頼できる産廃処理業者を選ぶためには、許可の有無の確認、実績の評価、見積もりの透明性といった複数の視点から慎重に判断する必要があります。”

産業廃棄物処理業の許可を得ているか確認する

“建設汚泥の処理業者を選ぶ上で最も基本的な確認事項は、廃棄物処理法に基づく「産業廃棄物処理業」の許可を正式に取得しているかという点です。
この許可は、事業を行う区域を管轄する都道府県知事(または政令市長)から交付されます。
確認すべきは、許可証に記載されている「事業の範囲」です。
具体的には、「汚泥」の品目が含まれていること、そして「収集運搬業」や「処分業」など、委託したい業務内容に対応した許可であるかを確かめなければなりません。
許可証の有効期限が切れていないかも必ず確認します。

これらの情報は、業者のウェブサイトや行政の検索システムなどで事前に確認することが不可欠です。”

処分実績が豊富で信頼できるか見極める

“許可の有無を確認した後は、その業者のこれまでの処分実績を評価します。
長年にわたり安定して事業を継続している業者は、法令を遵守し、適切な処理を行ってきた信頼性の高い証拠といえます。
同業他社からの評判や、過去に行政処分を受けた経歴がないかも確認すべき点です。

また、自社で中間処理施設や最終処分場を保有しているかどうかも判断材料の一つになります。
施設を保有している業者は、処理プロセス全体を一貫して管理できるため、トレーサビリティが明確で安心感が高いです。
可能であれば、実際に処理施設を見学することも、その業者の管理体制や信頼性を直接確認する上で有効な手段です。”

見積もりの内容が明確で分かりやすいか

“複数の業者から見積もりを取得し、その内容を比較検討することは業者選定において重要です。
信頼できる業者の見積もりは、料金体系が明確で、内訳が詳細に記載されています。
具体的には、「収集運搬費」と「処分費」がそれぞれいくらなのか、1トンあたりの単価が明記されているかを確認します。

追加料金が発生する可能性のある項目についても、事前に説明があるかどうかがポイントになります。
単に総額が安いというだけで選ぶのではなく、なぜその価格が実現できるのか、サービス内容と照らし合わせて検討します。
不明瞭な点や一式計上が多い見積もりを提示する業者は、後々トラブルになる可能性があるため注意が必要です。”

建設汚泥の処分で注意すべき法律(廃棄物処理法)

“建設汚泥の処分は、廃棄物処理法によって厳しく規制されています。
排出事業者は、自ら排出した廃棄物について、最終処分まで適正に処理されるよう責任を負う「排出事業者責任」が課せられています。

この法律の規定を遵守しない場合、厳しい罰則の対象となります。
ここでは、特に注意すべき不法投棄のリスクや、無許可業者へ委託した場合の問題点について解説します。”

不法投棄が発覚した場合の罰則

“建設汚泥を許可なく山林や空き地などに捨てる不法投棄は、廃棄物処理法で厳しく罰せられる行為の一つです。
不法投棄を行った実行者だけでなく、排出事業者もその責任を問われます。
仮に委託した業者が不法投棄を行った場合でも、排出事業者が適正な処理を確認する義務を怠っていたと判断されれば、措置命令(廃棄物の撤去命令)の対象となる可能性があります。

この場合、撤去にかかる莫大な費用を負担しなければなりません。
さらに、法人に対しては最大3億円以下の罰金、個人に対しても重い罰則が定められています。
企業の信用失墜にも直結するため、不法投棄のリスクは絶対に避けなければなりません。”

無許可業者への委託がもたらすリスク

“産業廃棄物処理業の許可を持たない無許可の業者に建設汚泥の処理を委託することは、法律で固く禁じられています。
このような業者に委託してしまった場合、排出事業者自身も罰則の対象となり、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方が科される可能性があります。
無許可業者は、適正な処理施設を持たず、コスト削減のために不法投棄を行うケースが後を絶ちません。

結果として、排出事業者は意図せず不法投棄に関与してしまうことになります。
委託契約を結ぶ際には、必ず許可証の原本または写しを確認し、許可の範囲や有効期限をチェックする義務があります。
安価な処分費用を提示された場合でも、その背景にリスクがないか慎重に判断することが求められます。”

まとめ

“建設汚泥は産業廃棄物であり、その処分には廃棄物処理法に基づく厳格な対応が求められます。
排出事業者は、残土との違いを理解し、汚泥の性状に応じた適切な処理方法を選択しなければなりません。
信頼できる許可業者を選定し、契約からマニフェスト運用、最終処分までの一連の流れを確実に管理することが責務です。

法令を遵守した産業廃棄物の適正な処理は、環境保全だけでなく、企業の社会的信用を守る上でも不可欠な取り組みといえます。”

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