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特別管理産業廃棄物管理責任者とは?資格の取得方法や管理基準を解説

特別管理産業廃棄物管理責任者とは?資格の取得方法や管理基準を解説

特別管理産業廃棄物管理責任者とは

特別管理産業廃棄物管理責任者とは、廃棄物処理法に基づき「特別管理産業廃棄物」を生じる事業場ごとに選任が求められる管理者のことです。特別管理廃棄物は爆発性、毒性、感染性など、人の健康や生活環境に被害を生じるおそれがある性状を持つ廃棄物として規定され、通常の廃棄物より厳しい規制の対象となります。該当する事業者は事業場ごとに責任者を置く必要があり、事業者自身が就任することも可能です。

特別管理産業廃棄物管理責任者の役割

特別管理産業廃棄物管理責任者は、事業場で発生する特別管理産業廃棄物について、法令に基づき管理全般を適正に行う立場です。主な役割は以下の通りです。

■特別管理産業廃棄物の排出状況(種類・量・発生部門など)を把握する ■特別管理産業廃棄物の処理計画を立案する ■適正な処理を確保する ・分別や保管状況の確認 ・委託業者の選定と適正な委託の実施 ・管理票(マニフェスト)の交付・回収・保管

なお、前年度の特別管理産業廃棄物の発生量が50トン以上の事業場では、特別管理産業廃棄物処理実施計画の策定が必要となり、管理責任者の業務と重複する項目が多い点も押さえておきましょう。

(出典:尼崎市「特別管理産業廃棄物管理責任者について」/https://www.city.amagasaki.hyogo.jp/kurashi/kankyo/syorigyou/035tokukanseki.html

特別管理産業廃棄物とは

特別管理産業廃棄物とは、廃棄物処理法で定める産業廃棄物のうち、爆発性・毒性・感染性など「人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状」を有するものを指します。通常の産業廃棄物より事故や汚染のリスクが高いため、保管・収集運搬・処分の各段階で、より厳しい処理基準や管理方法が設けられています。排出から処理完了まで特に注意して取り扱う必要があり、委託先も重要です。

許可は「産業廃棄物」と「特別管理産業廃棄物」で区分され、産業廃棄物の許可だけでは特別管理産業廃棄物を扱えません。また、特別管理産業廃棄物の許可を持つ事業者でも、産業廃棄物を扱うには別途その許可が必要です。排出事業者は自社の廃棄物がどちらに該当するかを判断し、該当区分の許可を持つ業者へ委託しましょう。

(出典:高崎市「特別管理産業廃棄物について」/https://www.city.takasaki.gunma.jp/page/5693.html

(出典:環境省「特別管理廃棄物規制の概要」/https://www.env.go.jp/recycle/waste/sp_contr/

<特別管理産業廃棄物の一覧> 主な分類 特別管理産業廃棄物 廃油 廃酸 廃アルカリ 感染性産業廃棄物 特定有害産業廃棄物 廃PCB等 PCB汚染物 PCB処理物 廃水銀等(※1)(※2) 指定下水汚泥(※1) 鉱さい 廃石綿等 ばいじん又は燃え殻(※2) 廃油(※1)(※2) 汚泥、廃酸又は廃アルカリ(※2) (※1)処分するために処理したもので、省令に定める基準に適合しないものを含む。 (※2)特定施設において生じたもの

(引用:東京都環境局「特別管理産業廃棄物とは」/https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/resource/industrial_waste/special_management/plan/plan  引用日2026/02/26)

特別管理産業廃棄物管理責任者の設置義務

特別管理産業廃棄物管理責任者は、事業活動に伴い特別管理産業廃棄物を生ずる事業場を設置している事業者に、原則として事業場ごとの選任が義務付けられています。複数拠点がある場合は拠点ごとに選任が必要で、事業者が自ら就くことも可能です。

選任できるのは、環境省令で定める一定の知識・経験を満たす人です。感染性産業廃棄物では医師・看護師などの有資格者や、医学・薬学・衛生などの課程修了者などが要件に含まれます。感染性以外でも、理学・工学などの学歴と実務経験年数、または学歴要件なしで10年以上の実務経験などが定められています。実務上は、多くの自治体が日本産業廃棄物処理振興センター主催の講習会修了者を同等の知識・経験がある者として扱っています。

(出典:環境省「特別管理廃棄物規制の概要」/https://www.env.go.jp/recycle/waste/sp_contr/

特別管理産業廃棄物管理責任者と廃棄物管理責任者の違い

特別管理産業廃棄物管理責任者と廃棄物管理責任者は名称が似ていますが、根拠法令と対象となる廃棄物が異なります。それぞれの違いは以下の通りです。

項目特別管理産業廃棄物管理責任者廃棄物管理責任者
根拠廃棄物処理法自治体条例
設置条件特別管理産業廃棄物を排出する事業場一定規模以上の事業用建築物など
要件省令で定める知識・経験(講習修了を同等と扱う自治体も)原則、特別な資格要件なし

特別管理産業廃棄物管理責任者は爆発性・毒性・感染性などリスクの高い産業廃棄物を扱う前提で要件が厳格です。一方、廃棄物管理責任者は事業系一般廃棄物の減量・適正処理を目的に、条例で届け出や講習を求める自治体もあります。

特別管理産業廃棄物管理責任者になるために必要な資格

特別管理産業廃棄物管理責任者になるために必要な資格は、感染性産業廃棄物を扱う事業場と、それ以外の特別管理産業廃棄物を扱う事業場では求められる資格要件が違います。ここでは、それぞれの事業場で必要な資格について解説します。

感染性産業廃棄物を生ずる事業場

感染性産業廃棄物とは、感染性病原体が含まれる、または付着している廃棄物、もしくはそのおそれがある廃棄物を指します。代表例は注射針・メス・破損ガラスなどの鋭利物、血液や血液を含むチューブなどです。分別が原則ですが、分別が感染リスクを高める場合は全体を感染性廃棄物として処理する考え方もあります。感染性産業廃棄物を生ずる事業場では、次の要件を満たす人から特別管理産業廃棄物管理責任者を選任します。

区分要件(例)
有資格者医師、歯科医師、薬剤師、獣医師、保健師、助産師、看護師、臨床検査技師、衛生検査技師、歯科衛生士
実務経験環境衛生指導員として2年以上の経験がある人
学歴・知識大学・高専で医学、薬学、保健学、衛生学、獣医学の課程を修了した人、または同等以上の知識を有すると認められる人

あわせて、取扱者が種類を判別できるよう、性状に応じた容器で密閉し、色別のバイオハザードマーク(液状=赤、固形=橙、鋭利物=黄)を用いる運用が推奨されています。容器は漏えい防止や耐貫通性など、性状に応じた強度を満たすものを選びます。

(出典:環境省「特別管理廃棄物規制の概要」/https://www.env.go.jp/recycle/waste/sp_contr/

(出典:大阪府「医療廃棄物のQ&A(FAQ)」/https://www.pref.osaka.lg.jp/o120060/jigyoshoshido/report/faq_9.html#107

感染性産業廃棄物以外の特別管理産業廃棄物を生じる事業場

感染性産業廃棄物以外の特別管理産業廃棄物を扱う事業場でも、事業場ごとに要件を満たす人から特別管理産業廃棄物管理責任者を選任します。対象の例は、揮発油類・灯油類・軽油類などの特別管理廃油、pH2.0以下の強酸性の廃酸、pH12.5以上の強アルカリ性の廃アルカリ、廃PCB等・PCB汚染物、廃水銀等、廃石綿等、重金属やダイオキシン類を一定濃度超で含む燃え殻・ばいじんなどです。選任要件は次の通りです。

区分課程・科目など実務経験(技術上)
環境衛生指導員2年以上
大学  理学・薬学・工学・農学/衛生工学・化学工学2年以上
上記課程/上記以外3年以上
短大・高専理学・薬学・工学・農学/衛生工学・化学工学4年以上
上記課程/上記以外5年以上
高校など土木科・化学科など6年以上
科目履修理学・農学・工学に関する科目7年以上
学歴なし10年以上
同等知識同等以上と認められる者

(出典:環境省「特別管理廃棄物規制の概要」/https://www.env.go.jp/recycle/waste/sp_contr/

特別管理産業廃棄物管理責任者資格の取得方法

特別管理産業廃棄物管理責任者は要件が厳しく見えますが、自治体によっては講習会の修了を「同等の知識・経験」として扱うため、講習受講を軸に準備を進められます。ここでは、講習内容、試験、必要時間、難易度、日程と申し込み方法を順に解説します。

特別管理産業廃棄物管理責任者資格の講習会の内容

特別管理産業廃棄物管理責任者資格の取得では、受講する講習会の種類を正しく選ぶことが第一歩です。一般の事業場向けと、医療関係機関向けで講習会が分かれており、対象や修了証の扱いに違いがあります。まずは概要と条件を表で整理します。

項目特管責任者講習会医療関係特管責任者講習会
概要特別管理産業廃棄物に係わる管理全般の業務を適切に遂行するための知識を修得する講習会医療関係機関などにおける特別管理産業廃棄物の管理全般の業務を適切に遂行するための知識を修得する講習会
対象者特別管理産業廃棄物管理責任者の資格者、ならびに必要な知識を修得しようとする方医療関係機関などで資格取得したい方/資格者で専門的知識を修得したい方など
関係条文廃掃法施行規則 第8条の17 第1号・第2号廃掃法施行規則 第8条の17 第1号・第2号
受講形式オンライン形式/対面形式オンライン形式/対面形式
受講料(税込)オンライン:13,200円 対面:13,750円オンライン:13,200円 対面:13,750円
課程名(課程記号)排出事業者(特責)講習会(コ)排出事業者(医療特責)講習会(サ)

なお、医療関係特管責任者講習会には受講資格要件は特にない一方、講義・修了試験は日本語のみとなっています。また、修了者の扱いは自治体により異なる場合があるため注意が必要です。

(出典:公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター「特管責任者講習会」/https://www.jwnet.or.jp/workshop/list/haishutu_tokuseki/

(出典:公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター「医療関係特管責任者講習会」/https://www.jwnet.or.jp/workshop/list/haishutu_iryou/

特別管理産業廃棄物管理責任者資格の試験内容

講習会の最後には修了試験があり、配布テキストの内容から出題されます。特管責任者講習会のテキストは廃棄物処理法を中心に解説しており、特別管理産業廃棄物管理責任者として必要となる知識に関する内容が含まれます。試験は総出題数23問で、試験時間は30分です。

医療関係特管責任者講習会のテキスト抜粋は、講習科目「廃棄物の関係法規」の一部(感染性廃棄物)と「廃棄物の処理と管理」の一部(処理基準)を掲載しています。試験は科目別に、関係法規11問、感染に関する基礎知識3問、処理と管理9問で構成されます。

テキスト抜粋は事前理解のために掲載されているため、受講前に該当箇所を通読しておくと内容を追いやすくなります。試験時間は限られるので、時間配分も意識すると安心です。

(出典:公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター「テキスト・試験問題」/https://www.jwnet.or.jp/workshop/list/haishutu_tokuseki/example.html

(出典:公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター「テキスト・試験問題」/https://www.jwnet.or.jp/workshop/list/haishutu_iryou/example.html

特別管理産業廃棄物管理責任者資格の取得にかかる時間

修了証の取得までにかかる時間は、講習(約5.5時間)と修了試験(約0.5時間)を合わせて約6時間が目安です。特管責任者講習会、医療関係特管責任者講習会ともに、講義を受講した後に30分程度の試験を受け、合格すると修了証が交付されます。短時間で取得できる一方、当日の理解度が結果に直結するため、講師が強調したポイントはノートにメモし、テキストへ下線を引いて整理しましょう。講習終了後に設けられる復習時間で、重要箇所を見直しておくと安心です。

また、オンライン受講では通信環境の確認、対面受講では会場への移動時間も必要です。申込手続き、本人確認、受講前の案内確認などもあるため、講義・試験以外の時間も見込んで計画します。余裕を持って行動しましょう。

特別管理産業廃棄物管理責任者資格の取得難易度

特別管理産業廃棄物管理責任者の修了試験は、難関資格というより「講習で学んだ内容を確認する」位置付けです。合格率は公式には公表されていませんが、講習をしっかり受講すれば9割程度が合格すると言われています。

とはいえ、廃棄物処理法を中心とした関係法規、処理基準、管理票の取扱いなど講習内容を理解できなければ不合格も起こり得ます。講義中に示される重要箇所をメモしておき、講習終了後の復習時間で要点を再確認すると安心です。試験時間は30分程度と限られるため、迷う設問は後回しにして見直すなど、解き方も含めて準備しておくと取り組みやすくなります。不合格時に再試験の案内があるとされる点も、確認しておくと良いでしょう。

特別管理産業廃棄物管理責任者資格の日程と申し込み方法

講習会の日程は会場ごとに設定されるため、希望する地域と形式に合わせて選びます。特管責任者講習会は、以下2種類があります。

■2段階のオンライン形式 会社や自宅で講義動画を視聴して受講し、別日に会場で試験を受ける   ■対面形式 会場で講師の講義を受け、その場で試験を受ける

医療関係特管責任者講習会は、講義動画の視聴+会場試験のオンライン形式で実施されます。オンライン形式は試験日が開催日として案内されるため、会場と開始時間も合わせて確認しましょう。

申込はインターネットのみで、本人確認用の顔写真データ(画像ファイル)が必須です。カメラ付きのPCやスマホなら申込途中で撮影できますが、代理申込やカメラ非搭載端末では事前に用意します。申込後はマイページで手続き状況や案内を確認します。各会場は定員に達し次第締切となるため、希望日程がある場合は早めの手続きが安心です。

(出典:公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター「特管責任者講習会」/https://www.jwnet.or.jp/workshop/list/haishutu_tokuseki/

(出典:公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター「医療関係特管責任者講習会」/https://www.jwnet.or.jp/workshop/list/haishutu_iryou/

(出典:公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター「講習会・研修会Q&A」/https://www.jwnet.or.jp/workshop/qa/Q2-65.html

特別管理産業廃棄物管理責任者向けの講習会の種類

特別管理産業廃棄物管理責任者向けの講習会は、主に日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)と、医師会が実施する講習に大別できます。ここでは、主催者ごとの特徴を整理し、選び方の目安を解説します。

日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)

公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)は、産業廃棄物を中心とした廃棄物処理の適正化を進め、産業の発展、生活環境の保全、公衆衛生の向上に寄与することを目的に活動しています。

同センターは特別管理産業廃棄物管理責任者の取得希望者向けに講習会を開催し、当日は行政概論を約2時間半、特別管理産業廃棄物の処理と管理を約3時間学ぶ構成で、受講内容の流れが分かりやすい点が特徴です。申込はWebで行えます。

医師会

日本医師会は、47都道府県医師会の会員で組織する学術専門団体で、医道の高揚や医学・医術の発達、公衆衛生の向上を目的に活動しています。特別管理産業廃棄物管理責任者の講習会はJWセンターと共催し、事前に講義ビデオを視聴して学習し、会場で試験を受ける2段階形式が特徴です。

医療機関の事務職などは修了で責任者として認められ、医師・看護師などは受講なしでも資格を有します。開催内容や申込は各地の医師会で異なるため最新情報を確認してください。

特別管理産業廃棄物の保管基準

特別管理産業廃棄物を保管する際は、漏えい・飛散・混合を防ぎ、周辺環境や公衆衛生への影響を避けるため、法令に基づく基準を押さえる必要があります。基本となる「産業廃棄物の保管基準」に加え、特別管理産業廃棄物では混合防止と種類別の追加措置が求められます。

■保管場所の要件 ・保管場所の周囲に囲いを設ける(荷重がかかる場合は耐力上安全な構造) ・見やすい場所に掲示板を設置(縦60cm以上×横60cm以上)。保管場所である旨、廃棄物の種類(石綿含有が含まれる場合は明記)、管理者名と連絡先、屋外で容器を用いない場合の最大積上げ高さを表示   ■飛散・流出・浸透・悪臭の防止 ・汚水発生のおそれがある場合は排水溝などの設備を設け、底面は不浸透性材料で被覆 ・屋外で容器を用いずに保管する場合は、囲いへの接触有無に応じて勾配や高さを管理し、囲いを越える積上げを避ける ・石綿含有産業廃棄物は仕切りを設け、覆い・梱包などで飛散を防止   ■衛生面の管理 ・ねずみの生息や、蚊・ハエなど害虫の発生が起きないよう清掃、密閉、こまめな点検を行う   ■特別管理産業廃棄物の追加措置 ・他の廃棄物と混合しないよう仕切りなどを設置(感染性産業廃棄物と感染性一般廃棄物の混在で、非感染性が混入しない場合は例外) ・種類別に密封や腐食防止、揮発防止、飛散防止、腐敗防止を実施(廃油、PCB汚染物・PCB処理物、廃酸、廃アルカリ、廃石綿、腐敗のおそれがあるものなど)。特に液状や揮発性の高いものは容器で密封し、高温を避けて保管します。

(出典:産業廃棄物処理事業振興財団「産業廃棄物・特別管理産業廃棄物の保管」/https://www.sanpainet.or.jp/service/doc/s07_7_6hokan2.pdf

特別管理産業廃棄物の委託基準

特別管理産業廃棄物を処理業者に委託する際は、法令で定められた基準を遵守する必要があります。許可の確認、処理状況の把握、事前通知、契約書の締結など、適正処理を確保するための手続きが求められます。ここでは、特別管理産業廃棄物の委託基準について解説します。

産業廃棄物処理業許可を持つことを確認する

特別管理産業廃棄物を外部に委託する場合は、産業廃棄物処理業の許可を有する業者であることを確認する必要があります。運搬や処分、再生を業として行うには法令に基づく許可が求められ、委託予定の廃棄物がその許可範囲に含まれていなければなりません。許可の種類や取扱品目、事業範囲を事前に照合し、特別管理産業廃棄物を適法に扱えるかを確認することが排出事業者の責務です。

収集運搬と処分で許可区分が異なるため、両方を委託する場合はそれぞれの許可を確認しましょう。特別管理産業廃棄物に対応した許可か、処理施設の所在地や処理方法が許可内容と一致するかも確認します。なお、輸入廃棄物が災害など特別な事情で処分や再生が困難な場合に限り、環境大臣の許可を受けたケースは例外とされています。

(出典:産業廃棄物処理事業振興財団「産業廃棄物の委託基準」/https://www.sanpainet.or.jp/service/doc/s07_7_5itaku2.pdf

処理状況を確認する

特別管理産業廃棄物を委託する場合は、発生から最終処分が完了するまでの一連の行程で処理が適正に行われるよう、処理状況を確認し、必要な措置を講じる努力義務があります。確認は、収集運搬車両や保管設備、処理工程、管理体制などを把握できるよう委託先の施設を実地に確認する方法が基本です。加えて、優良産廃処理業者認定制度で優良認定・優良確認を受けた業者へ委託しており、処理状況や処理施設の維持管理状況が公表されている場合は、その情報で間接的に確認する方法もあります。

公表内容とマニフェストの記載に不整合がないか、定期的に点検し、疑義があれば追加資料の提出や現地確認を行います。問題が確認された場合は是正を求め、改善が見込めないときは委託先の見直しも検討します。確認結果は記録として残し、必要に応じて監査します。

(出典:産業廃棄物処理事業振興財団「産業廃棄物の委託基準」/https://www.sanpainet.or.jp/service/doc/s07_7_5itaku2.pdf

委託する特別管理産業廃棄物の内容を事前に通知する

特別管理産業廃棄物を委託する際は、運搬や処分、再生を担う業者に対し、廃棄物の内容を事前に文書で通知する必要があります。通知事項は、種類、数量、性状、荷姿に加え、取扱い時に注意すべき事項です。たとえば、揮発性や腐食性、感染性の有無、温度管理の必要性など、処理工程に影響する情報を具体的に伝えます。情報が不十分なまま委託すると、誤処理や事故の原因となりかねません。

事前通知により、受託者は適切な容器や設備、人員体制を準備でき、処理の安全性と適法性を確保できます。通知内容は契約書やマニフェストの記載とも整合させ、変更が生じた場合は速やかに再通知します。

(出典:産業廃棄物処理事業振興財団「産業廃棄物の委託基準」/https://www.sanpainet.or.jp/service/doc/s07_7_5itaku2.pdf

委託契約書を締結する

特別管理産業廃棄物を委託する際は、書面による処理委託契約の締結が必要です。契約書には、廃棄物の種類・数量、運搬の最終目的地、処分又は再生の場所・方法・施設能力、契約期間、料金、受託者の事業範囲などを明記します。さらに、積替え保管の有無や場所、最終処分先、性状や荷姿、取扱上の注意、石綿含有の有無、情報変更時の伝達方法、業務終了時の報告、再委託の承諾条件なども定めます。

許可証の写しを添付し、契約終了後は5年間保存します。再委託に関する承諾書も同様に保存し、書面で責任範囲を明確にすることが重要です。

(出典:産業廃棄物処理事業振興財団「産業廃棄物の委託基準」/https://www.sanpainet.or.jp/service/doc/s07_7_5itaku2.pdf

まとめ

特別管理産業廃棄物管理責任者とは、爆発性・毒性・感染性などリスクの高い廃棄物を生じる事業場ごとに選任が義務付けられる管理者です。感染性産業廃棄物を扱う事業場では医師や看護師などの有資格者、それ以外では学歴と実務経験の組み合わせが要件となります。

資格取得は日本産業廃棄物処理振興センターや医師会が実施する講習会を受講し、修了試験に合格することで可能です。講習は約6時間で、合格率は9割程度とされています。特別管理産業廃棄物の保管は、囲いや掲示板の設置、飛散・流出防止、他の廃棄物との混合防止が必要です。委託する際は、許可業者への委託、処理状況の確認、事前通知、契約書の締結が求められ、適正処理の確保が排出事業者の責務となります。

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